ハルさんは教会に生れました。 ハルさんのお父さんは厳格な人(頑固な人)で、ハルさんはお父さんに厳しく仕込まれました。 ハルさんは、学校を卒業すると、農業試験場という所に勤めました。お米や作物に関する研究をする所です。 ハルさんは土壌に関する研究をしたそうです。 職場までは、夏は自転車で、冬は電車で通ったそうです。...
ハルさんの携帯電話が壊れてしまいました。ガラケーです。 携帯電話と言っても、ほとんど電話を掛けることはありません。 掛かってくることもほとんどありません。 昔は時々掛かってきたのですが、ハルさんは耳が遠いため携帯電話の音が鳴っていても気づかずにいることが多いので、最近は家の電話に掛かってきます。...
ハルさんは元気だと云っても今年で95歳です。 『私は入院したことがないのよ』と豪語していましたが、ついに入院する日が来ました。 ハルさんの名前は、はること云います。春夏秋冬の春ではなく、天気の晴れの子で晴子です。 ハルさんは自分の名前の通り晴れが好きです。まあ、晴れが嫌いな人は居ないと思いますが。...
ハルさんは好き嫌いがハッキリしています。ハッキリしすぎるくらいです。 人でもそうです。サングラスを掛けたさかさまにした名前のタレントがテレビの画面に映ると、すぐチャンネルを回してしまいます。...
ハルさんの一日は神様の御用で始まります。神様の御用とは、献饌と云って神饌物を親神様・教祖・祖霊様の三ヶ所に供えて、朝づとめを勤めることです。...
年を取ると、身体のあちこちにガタが来ます。目もそうです。 白内障と云う病気があります。白内障とは、水晶体が年齢とともに白く濁って視力が低下する病気です。 水晶体とは、目の中でカメラのレンズのようなはたらきをする組織で、外からの光を集めてピントを合わせるはたらきを持っています。...
ハルさんは、毎日朝と晩に、おさづけを取り次いでもらいます。 おさづけとは、神様を信じない人にとっては「おまじない」のようなものですが、神様を信じる者にとっては「神様の手で撫でられている」と感じています。 人間長く生きていると、どこかしら痛いものです。今日は足、今日は肩、今日は頭痛がする、と云うように。...
ハルさんは93歳です。大きな病気もせず、入院は2回ありましたが、元気で毎日暮らしています。...
ハルさんは最近耳が遠くなってきました。テレビの音が聞こえないためか音量を上げて見ています。他の人にとっては騒音です。私があまりうるさく言うものだから、音量は普通にしていますが、「今なんて言ったの」と私に聞いてきます。これが頻繁にあるものだから、こちらはゆっくりテレビも見ていられません。...
ハルさんは、魚が好きです。特に魚のじゃっぱが好きです。 じゃっぱとは、ウィキペディアでは「じゃっぱ」とは、津軽弁で「雑把」の意味であり、通常は魚を三枚おろしにした際に出る頭や内臓、身の付いた骨などの「粗(あら)」を指す、とあります。ようは、捨てる所です。...