ある時、ゆめちゃんは病気になりました。熱が三十九度に上がり、頭が痛く体が氷のように冷たいのです。
ゆめちゃんが熱にうなされている時、おかあさんの声が聞こえてきました。お祈りするような声です。そして、頭や体をさすってくれたのです。
そうしたら、何故かぽかぽか温かくなってきたのです。頭の痛みも和らいできました。 ゆめちゃんはぐっすり眠る事が出来ました。次の日はすっかり良くなりました。
「おかあさん おはよう!!」
ゆめちゃんに元気な声が帰って来ました。
「ゆめちゃん おはよう おさづけがきいたのかな」
おかあさんが返事を返してくれました。
「おかあさん、おさづけ ってなあに」
「おさづけは、病気や怪我で痛いところを、どうぞ直して下さいと神様にお祈りする事なのよ」
「ゆめちゃんの体も、おかあさんの体も、神様からお借りしているの」
「神様はみんなが仲良く元気で暮らすように、私たちに体を貸してくださっているの」
「でも、わがままな心や自分勝手なことをすると、病気や怪我などで神様がお知らせくださるの」
「だから昨日は神様にお詫びして、どうか病気を直して下さいとお願いをしたの それをおさづけと言うのよ」
ゆめちゃんは納得しました。というのも、少し自分勝手なことをしたからです。ゆめちゃんも神様にお詫びしました。そしてこれからは自分勝手なことをしないとお誓いしたのです。
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