すす払い

 今日は教会のすす払いの日です。ゆめちゃんもお母さんと一緒にひのきしんに行きます。

 会長さんや男の人達は白衣を着て神殿の掃除をします。ゆめちゃんはお母さん達と一緒に窓拭きや廊下の掃除をします。

 すす払いは、普段なかなか掃除が出来ない所を掃除するのです。高い天井やお社の中とか、普段使わないお道具も年に一度出してお掃除します。

 教会の神殿の天井は高いので特に大変です。長い竿の先に箒を付けて二人掛でやります。

「何で白衣を着ているの?」

「それは、神様の所を掃除するのだから汚れの無い真っ白な心で掃除をする、と云うことなのよ」

「それに、掃除をする道具も少し違うでしょ。掃除をする場所に合わせて、はたきを掛けたり白い布巾で拭いたり、絹布巾を使うところも有るのよ」

「へえ、そうなんだ!」

「教祖は掃除にたとえて次のようなお話をされたのよ。」

『神様の話を人に取り次ぐのは、その人の胸を掃除するのも同じこと。掃除にも種々あり、荒ぼうきでする掃除もあれば、みごやしゅろのほうきで静かにする掃除もある。その上に雑巾をかける掃除もある。又、絹布巾で、水もかけずに拭く掃除もある。それ、塗り物細工の家具などに雑巾をかけたらどうなるか、又、縁側や台所を拭くのに絹布巾で役に立つか、考えたら分かるであろう。

 人に諭すも同じことやで。多くの人の中には、無学の者もあれば、読み書きの分かる者もある。聞き分けの早い者もあれば、聞き分けの遅い者もある。これを一つに思って諭していては、それ結構な座敷を荒ぼうきで掃いたり、床柱や床の間にやぶれ雑巾をかけるようなものである。』

「人間の心も埃をつむのよ、だから時々掃除をしなければならないの」

「おぢばでお話を聞いたり、教会で会長さんがお話するのは、親神様の代わりに私達の心の埃を掃除してくれるのと同じなのよ」

「埃を掃除すればきれいになるでしょ。心も掃除してもらえばきれいな澄んだ心になるから、親神様や教祖の想いが分かり陽気ぐらしが出来るのよ」

「うん!分かった、今度から会長さんの話を真面目に聞くね」