先日、ゆめちゃんのお父さんのお祖父ちゃんが亡くなりました。
ゆめちゃんにとってはひいお祖父ちゃんになります。九十二歳でした。
ゆめちゃんもお葬式へ出てお別れをしてきました。
ひいお祖父ちゃんは、いつもゆめちゃんを可愛がってくれました。膝の中に座らせて面白い話をいくつもしてくれました。ひいお祖父ちゃんは白い立派なあごひげをしていて、ゆめちゃんが面白そうに触っても、ニコニコして怒ることはありませんでした。
そんなひいお祖父ちゃんが亡くなるなんて、この前もお見舞いに行ったら元気に話していたのに、今は何も言わなくなったなんて、ゆめちゃんには信じられませんでした。
ゆめちゃんはお母さんに聞きました。
「死んだらどうなるの?ひいお祖父ちゃんも地獄に行くの?」
テレビで死んだら地獄に行くとかいうのを聞いたことがあるからです。
お母さんは教えてくれました。
「死んだら地獄や天国に行くのじゃないのよ。」
「人間が死んだら、たましいは親神様の所へ行くの、そして何年か経ったら、また赤ちゃんとなって生まれてくるのよ。」
「これは古い着物を脱いで新しい着物に着替える様なもので、古い体をお返しして新しい体をお借りする、これを出直しと教えていただいているのよ。」
でも、ゆめちゃんはまだ少し疑問があります。
「なんで古い体をお返ししなきゃならないの?」
少し考えてお母さんは言いました。
「ひいお祖父ちゃんは、耳が聞こえにくくなったし、目も見え難くなったし、足も不自由で一人で歩くことが出来なくなったでしょう。だから親神様はそろそろ新しい体に替えてあげようと思われたのじゃないかな。」
「でも、寂しいことなんかないのよ、また生まれ変わってくるんだから、楽しみにしていようね!」
「分かった。」ゆめちゃんも、ひいお祖父ちゃんが生まれ変わってくるのを楽しみにしようと思いました。
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