かんろだいとは

 おぢばと云うのは、親神様が最初に人間を宿し込まれた場所であります。そして、その証拠として据える台をかんろだいと云います。

 教祖は最初、高弟の飯降伊蔵さんにお命じになって、かんろだいの雛型を作らせました。これは木製で、高さ約六尺、直径約三寸の六角の棒の上下に、直径約一尺二寸、厚さ約三寸の六角の板の付いたものであります。明治八年ぢば定めの後、こかん様(教祖の五女)身上(病気)のお願づとめに当り、初めて元のぢばに据えられ、以後、人々は礼拝の目標としました。

 本来かんろだいは石で作られるもので、六角の台を、先ず二段、ついで十段、更に一段と、合わせて十三段重ねて、その総高さは八尺二寸、約二百四十六センチです。ですが、現在は木製のかんろだい(これを雛型かんろだいと云います)がおぢばに据えられています。

 詳しい寸法は、一番下が差渡し三尺厚さ八寸の六角形の台、その上が差渡し二尺四寸厚さ八寸の六角形の台、その上に差渡し一尺二寸厚さ六寸の六角形の台が十個、一番上に差渡し二尺四寸厚さ六寸の六角形の台が乗ります。それぞれの台がずれない様に上と下が五寸のボゾと穴で組み合わされています。

 おぢばで勤められる春秋の大祭や月次祭等で勤められるかぐらづとめは、このかんろだいを中心にして勤められます。そこでかぐらづとめとも呼んでいます。

 現在の雛型かんろだいが最初に据えられたのは、昭和九年十月二十四日です。また、この雛型かんろだいは、雨うたしと云いまして神殿の屋根のかんろだいの上の部分だけ空いていますので、雨が入ってきます。木製なので、変色したりしますので、約二十年ごとに据替を行います。

 お話によりますと、陽気ぐらし社会が実現したら、本来の石造りのかんろだいが据えられて、上に平鉢が載せられて甘露が天より下りてくると言われています。

 私たち天理教の信者は、その陽気ぐらし実現に向けて進んでいるのです。