ハルさんの一日は神様の御用で始まります。神様の御用とは、献饌と云って神饌物を親神様・教祖・祖霊様の三ヶ所に供えて、朝づとめを勤めることです。
献饌は、息子(会長)が居る時は息子の手伝いをし、息子が留守で居ない時は、ハルさんが一人で行います。神饌場から神床(親神様・教祖・祖霊様をお祀りしている所)までは、段差があったり、階段があったりしますので、足の悪いハルさんにとっては大変な仕事です。
ハルさんにとっては大変なことなので、息子は無理しなくても良いと言いますが、ハルさんは「神様の事は欠かせない」と言って毎日欠かさずやっています。
ハルさんの実家は、昭和の初期までは教会でした。でも、事情によってお返ししたのです。会長であったお父さんからハルさんは厳しく言われたのだと、息子は思っています。
朝や夕のおつとめの時は、息子が芯の拍子木を打ち、ハルさんが太鼓を打ちます。でも、息子が居ない時はハルさんが拍子木を打ちます。
このおつとめも、毎日欠かせないとハルさんは言います。例え具合が悪くて上段に上がれない時でも、参拝場で手振りをしますし、もっと悪く居間でソファに横になっていても、おつとめの手振りをしています。
息子は風邪などで具合が悪い時は、おつとめの時でもぐーすか寝ていますので、如何にハルさんが神様の御用を勤めているかが分かります。
食事の支度や洗濯はハルさんがやっています。
朝食を摂って片付けたら、テレビを見ます。
テレビはクイズものが好きです。嫌いなタレントや俳優が出た番組は一切見ません。徹底していて、すぐチャンネルを切り替えます。
午前中は、縫物をしたり本を読んだりします。
読むことは好きで、天理教の新聞は隅々まで読みます。天理教の雑誌類も読みます。息子も知らないことを時々言って、息子を驚かせます。
午後は、お昼寝タイムです。ですから、息子が外から電話する時は、なるべく午後の昼寝タイムは掛けないようにします。
夕方の撤饌(神饌物を親神様・教祖・祖霊様から下ろし片付ける)とおつとめも欠かさず行っています。
神様の御用は欠かさないのが、ハルさんの長生きの秘訣なのかも知れません。
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